働く仲間のゆめみらい基金

私たちの取り組み/事例

目次

STRUCTURE支援の仕組み

働く仲間のゆめ・みらい基金は、「共助」が「共感」によって支えられ、循環する共生社会を目指しています。

1人はみんなのためにみんなは1人のために支え合う仕組み

沖縄ろうきんの取り組み

① 社会貢献寄付商品による基金の安定運営支援

ろうきんは基金の安定運営を支援するため、2021年度につきましては社会貢献寄付商品の新規取扱い1件につき200円をろうきんが負担し、総額1,353,200円(6,766件)の寄付金を拠出します。2016年度から累計で7,327,400円の寄付金を拠出しました。

② わしたシマづくり運動

沖縄ろうきんATM、または提携するイオン銀行ATMやセブン銀行のお取り引き(お引き出し、ご入金取り引き1件につき2円)に応じて、寄付金額を積み立て、地域で活躍する非営利団体等や働く仲間のゆめ・みらい基金へ寄付することで、活動を支えています。

2021年度実績:962,320件(非営利団体:1,300,000円、基金:624,840円)

こくみん共済coop(全労済)沖縄推進本部の取り組み

共済商品利用、指定整備工場と連携した安定運営支援

すべての共済商品(慶弔共済、自賠責共済を除く)の新規契約件数に対して、1件あたり100円の寄付金を実施しており、2021年度の寄付金は1,349,500円となりました。また、こくみん共済coop指定整備工場沖縄県協議会の各指定整備工場では、組合員の年間車検入庫台数に応じた寄付を行なっております。2021年度は1台あたり200円、総額979,800円となりました。

指定整備工場一覧
那覇市
新興自動車商会、久茂地オートサービス
浦添市
東日産自動車 車検のコバック浦添店、ヒーロー、人情くるまや三和自動車
豊見城市
海邦オートサービス
南風原町
大橋自動車販売、南風原整備センター、禅自動車サービス
与那原町
与那原自動車整備センター
八重瀬町
ラッキー自動車商会
南城市
愛地モータース
糸満市
南部モータース
北中城村
照屋自動車整備工場
西原町
當山自動車販売、東日産自動車 車検のコバック西原店
沖縄市
宮平自動車整備工場
うるま市
比嘉自動車整備工場
北谷町
ロータスゲイトワン整備工場
嘉手納町
ナカダ自動車商会
読谷村
喜友名自動車サービス
名護市
北部自動車工業(オートザム北部)
宮古島市
ロータス東和オート、エコ・ピット
石垣市
ロータス宮良自動車、タイヤハウス マルキュー、タイヤハウス マルキュー真栄里店、アイランドボディサービス

労福協(事務局)の取り組み

  • (公財)沖縄県労福協は、沖縄県内の勤労者の福祉を増進し、勤労者の福祉の向上を目指す団体の自主的な福祉活動の育成を図り、勤労者の社会的、経済的地位の向上に寄与するとともに、勤労意欲のある者に対する就労の支援及び生活困窮者の支援等を行うことを目的としています。
  • 「働くを軸に社会課題の解決に挑戦し続ける」ことをビジョンに掲げ、行政から生活から就労支援までを一体的に支援する「グッジョブセンターおきなわ」や、「生活困窮者自立支援事業」「ファミリーサポートセンター事業」等を受託運営する他、保育園や障害者就労移行支援事業等を運営しております。
  • 働く仲間が創りあげる「ゆめ・みらい基金」の運営事務局を沖縄県労福協が担っています。

DIRECTION支援の3つの柱

主に、移動手段確保支援、通信手段確保支援、資格取得支援、就職活動支援、就労開始・初期支援、生活安定化支援、子育てと仕事の両立支援、子ども・若者への支援、学業継続支援、高等学校における資格受験費用の支援などを行います。

  1. 養育する子がいる世帯の親などへの就学・就労支援および生活支援等
    目的
    親(世帯)の収入の安定化へ
  2. 職業資格取得等にチャレンジする就学生(職業高校等の高校生)への支援
    目的
    資格を持つことによる希望職種(夢)への就職支援
  3. 若者への自立支援
    目的
    社会に羽ばたく際の公的支援が及ばない部分のサポートなど

ACHIVEMENTS支援の実績

支援後に実施したアンケートの結果は以下です。支援により約77.5%の方が状況改善したという結果でした。

  1. Q1:活用前後で自立に向けて改善しましたか?
    ① 改善した 45
    ② 改善していない 3
    ③ その他 10
    合計 58
  2. Q2:[改善したと回答した方へ] どのような状況でしょうか?(複数回答可)
    ① 就職して生活が安定している 6
    ② 増収している 2
    ③ 就職しているがまだ厳しい状況 5
    ④ 就職活動中 4
    ⑤ 資格を取得した 11
    ⑥ 子が進学し通学中 9
    ⑦ その他 27
    合計 58

ACTION-01個別支援事例

生活安定化支援給与減により不足した生活費分

申請時の状況
  • 本人、子ども3人の4人世帯。
  • 本人は離婚後、姉家族の自宅で生活していたが、姉家族からも転居を促され母子寮へ入寮。
  • 入寮後、就労支援を受け就職し増収することができ、安定した収入を得て貯金もできるようになった。
  • 母子寮からアパートへ転居し新たな生活をスタートした矢先、病気が判明、急遽手術を行う。
  • 手術は無事に成功したが、入院費は医療費控除にならず、貯蓄を切り崩して支払った。
  • 通院や入院、コロナウィルスの影響による欠勤で収入は減少。生活費や医療費の支払いで貯蓄は底を尽き、一気に家計が圧迫した。
  • 退院後は職場へ復帰することができているが、給与減があった月の生活費不足分に充てることで生活の立て直しが見込めるため申請したい。
支援後の状況
  • 本人の体調も回復し、現在も就労を継続できているとのこと。
  • 支援者からも本人の笑顔を見ることができ、本当に嬉しい気持ちでいっぱいですとコメントがあった。

生活安定化支援・子どもへの支援長男通信制高校編入試験受検費、家賃、生活費不足分

申請時の状況
  • 本人、子ども3人の4人世帯。
  • 本人の就労収入、児童手当、児童扶養手当で生計を立てている。
  • 元夫の債務の保証人になっていたため、その返済に加え、本人の持病の通院費の支払いで困窮している。
  • 家賃と駐車場代を滞納中。公共料金も常に数ヵ月遅れている。
  • 長男は、高校休学中で通信制の高校へ編入を希望。編入後の学費については、社会福祉協議会へ貸付の相談を行っているが、編入試験受験費については貸付の対象外となっている。
  • 公的資源だけでは家賃の滞納が解消されない状況。家賃を全額支払うことができない場合は、住居を失うおそれが生じる。
  • 本基金を活用し、家計改善支援をあわせて行うことで生活の安定が見込まれるため申請したい。
支援後の状況
  • 長男は無事通信制高校へ編入することができ、夢に向かって頑張っているとのこと。
  • 本人からも苦しい時に助けて頂き感謝している。持病も良い方向へ向かい、これからは社会貢献できるよう頑張っていきたいとのメッセージが届いた。

就職活動支援・生活安定化支援滞納している携帯電話料金・子の入学にかかる費用

申請時の状況
  • 本人(未婚)、子ども2人の3人世帯。
  • 本人の給与、児童手当等で生計を立てていたが、コロナの影響で収入が減少。社協の特例貸付で生活の立て直しを図る。
  • その後、人間関係のトラブルで離職。収入が減り家賃を滞納、退去命令が出たため支援機関へ相談し、滞納分家賃の支払いを行った。
  • 家賃以外にも本人の携帯電話料金の滞納により携帯が繋がらず就職活動に影響が出ている。
  • また、長男の中学入学にかかる費用も就学援助が利用できず工面出来ていない状況。
  • 本基金を活用し携帯電話滞納分と子の入学費用に充てることで、本人の早期再就職の一助になることが期待できる。また、今後の家賃や生活費については公的資源を活用し生活の安定が見込まれるため申請したい。
支援後の状況
  • 子どもは無事入学し、通学できているとのこと。
  • 「皆様方に支援していただいたことをムダにせず、今度は応援する側になりたい」とメッセージが届いた。

子どもへの支援子の入学準備用品に伴う生活支援

申請時の状況
  • 本人、夫、長男、長女の4人世帯。
  • 夫の給与と児童手当で生計を立てているが厳しい状況が続いている。
  • 本人は生活困窮者自立支援金を活用し、仕事の内定を取得するが、子の卒業式やコロナの濃厚接触等の理由で出勤日を先延ばしにしたため、内定取り消しとなる。
  • 子は高校への入学が決まったが、制服費用校納金を工面できないとのことで入学をあきらめようと思っているとのこと。
  • 今後、就労支援と家計を見直し、収支のバランスを整えることができるようサポートを行う。
  • 社協の貸付では申請から給付までに時間を要し支払期日までに間に合わない。
  • 本基金を入学費用に充てることで子が安心して新学期を迎えることができることから申請したい。
支援後の状況
  • 高校入学を諦めていたが、無事に高校へ進学することができた。
  • 生活の安定だけでなく、本人の就労意欲を引き出すきっかけとなった。

移動手段・生活安定化支援学業・就労継続及び移動手段支援

申請時の状況
  • 母、本人、兄弟2人の4人で生活していたが、中学生の時に母が再婚し、義父と折り合いがつかず家出。現在はパートナーの実家で生活している。
  • 支援開始当初は心身ともに不安定になっているとの相談があった。
  • 支援員のサポートもあり、徐々に自傷行為も落ち着きアルバイトの開始、自動車学校への入校、通信高校の学業への取組と一つ一つ課題をこなしてきた。
  • 生活費、学費、自動車学校費用を貯めるためにアルバイトの掛け持ちをしていたが、生活リズムが崩れたことで過労で体調不良となり、アルバイトを一カ所に絞った。
  • 収入が減ったため、自練の費用(一部)を工面することができず通学できない状況。
  • 本基金を活用することで運転免許の取得が可能となり、支援機関が連携してサポートを行っていくことで本人の経済的精神的負担が軽減され、卒業後の仕事の幅の広がり、自立が見込まれるため申請したい。
支援後の状況
  • 予定通り自動車学校へ通うことができ、免許取得に向けて頑張っている。
  • 支援機関や支援担当者との信頼関係も築くことができ、大人への不信感を軽減することができた。

就学と子育ての両立スクーリング時の一時預かり支援

申請時の状況
  • 本人、子ども、母、本人の兄弟2人の5人世帯。
  • 本人は長女を出産後、普通高校から通信制高校へ編入。
  • パートナーとは別れた後から連絡をとっておらず、支援も受けていない。
  • 卒業後は美容師として働きたいと夢を抱いている。
  • 資格を取得するため専門学校へ進学したいと考えているが、進学資金に不安を感じている。
  • 必要に応じて就職情報提供機関を案内し、進学や就職に向けた支援を行っている状況。
  • 高卒資格を取得することで今後の就職活動において職業選択の幅を広げることに繋げたい。
支援後の状況
  • 現在通信制課程であり、順調に単位取得に励んでいる。

職業高校・資格試験高教組との連携

申請時の状況
  • 本人、両親、姉の4人世帯。
  • 両親ともに働いているが、母親の仕事がコロナの影響を受け収入が減少し家計への負担が増加。
  • 本人は学習意欲が高く積極的な姿勢が見られる。
  • 家計的な余裕がないため、受験料は本人のアルバイト代から捻出している。
  • 希望する会社へ就職するために必要な資格の取得に向けて取り組んでいるが、受験料が5万円と高額で費用を捻出することが難しい。
  • 本基金にて支援することで、目標を持った学校生活を送り、就職活動への自信に繋げたい。
先生方からの声
  • 本人より「資格試験に合格し、希望の会社への就職が決まった。」と喜びの声が届いた。

ACTION-02地域支援事例

ゆめ・みらい基金では個別の支援だけではなく、数多くの世帯・子ども等にアプローチするための取り組みを行なっています。内容は、食料支援のほか、生理の貧困解消に向けた支援、キャリア教育イベントなど多岐に渡りました。

食料品・物品支援

長期化する新型コロナの影響など、食料や日用品を必要とする子どもたち(養育世帯)への支援を行いました。必要な人へ必要なものをお届けするため、オーダーメイド型の配布内容の企画、事務局にて直接自宅の前にお届けする置き配の実施(那覇市限定)など、ニーズ、情勢に合わせた幅広い支援を実施しました。

4月
配布先
生活困窮者支援機関、母子支援機関等(県内20機関)
配布内容
お米 5kg×200袋、お米券 240枚
支援額
514,800円
5月
配布先
生活困窮者支援機関(離島2機関)
配布内容
お米 1kg×100袋、お米券 20枚
支援額
49,560円
9月・11月
配布先
主に生活困窮者支援機関(那覇市・沖縄市等) ※那覇市内は事務局にて置き配支援を実施
配布内容
レトルト食品、スポーツ飲料、トイレットペーパー等の日用品も支援
支援額
424,608円
12月
配布先
生活困窮者支援機関、母子支援機関等(県内19機関、離島2機関)
配布内容
県内19機関:お米 5kg×220袋、離島2機関:お米 1kg×110袋
支援額
447,629円
1月〜2月
配布先
生活困窮者支援機関
配布内容
各機関10万円を予算とし、世帯状況に応じたオーダーメイド型物品支援に活用
支援額
385,091円
支援機関からの「ありがとうの声」

  • 主食であるお米の提供に、育ち盛りのお子さんを抱えている皆さん、大変喜んでいました。
  • お米の寄贈にはどの世帯も大喜びでした。「ゴールデンウィークに向け、食費が助かります。」などたくさんの喜びの声が上がっていました。

生理の貧困解消に向けた協同取り組み

コロナ禍で顕在化した「生理の貧困」という社会課題の解消に向けた一助として、公益財団法人沖縄県労働者福祉基金協会、沖縄県教職員組合(以下、沖教組)、沖縄県労働金庫との3者協同で、「生理の貧困」解消に向けた取り組みを2022年6月から開始しました。

学校現場に専門性を有する沖教組と連携し、生理用品の入手に困難を抱える児童・生徒へ「吸水サニタリーショーツ」を無償配布することで、生理用品の調達頻度やそれに係る精神的負担、経済的負担の軽減の負担につなげます。

取り組み内容
取組名称
沖教組「吸水サニタリーショーツ」無償配布制度
取組機関
2022.6.1 〜 2023.3.31
配布対象
主に経済的な理由で生理用品の購入が難しいと思われる児童・生徒 ※対象者の判断は養護教諭、またはスクールソーシャルワーカーが行います。
配布商品
ユニクロ製「吸水サニタリーショーツ」同一サイズ2枚セットを、小学生向け133セット、中学生向け151セット、合計284セット
支援額
899,982円

その他事務局にて社会情勢に合わせて支援が必要と判断するものへの支給・給付

沖縄本島の子どもたちとの社会体験の格差を無くし、イベントを通して子どもたちの知見を広げ、自己肯定感を高めてもらうことを目的として実施しました。今回はキッチンカーを派遣してタコス作りをしました。初めてタコスを見る子もおり、目の前での調理に大興奮でスタッフにも質問攻めでした。最後は大満足で完食でした。

取り組み内容
実施団体
一般社団法人TAKE-OFF(沖縄県子どもの貧困対策事業 実施団体)
実施日
2022.8.18 〜 2022.8.19
支援内容
約50人分の食材費やキッチンカーなどの移動費
支援額
50,000円

VOICE支援した方からの声

支援させていただいた方々から、「収入が減少している時期を乗り越えることができた」「子どもが進学することができた」「次は自分が助ける立場になりたい」といった声をいただきました。また以下のような手描きの声もいただいております。これからも私たちは、地域の課題解決のために活動を推進してまいります。